〜成年後見制度の基礎知識と出題ポイント〜
はじめに
介護福祉士国家試験では、利用者の権利を守る制度について毎年のように出題されます。その代表例が「成年後見制度」です。特に、同じく判断能力が不十分な人を支援する「日常生活自立支援事業」との違いをしっかり押さえることが合格への近道です。
この記事では、成年後見制度の仕組みや種類、試験でのポイント、日常生活自立支援事業との違いをわかりやすく整理し、練習問題で理解度をチェックできるようにしました( ˶˙ᵕ˙˶ )
成年後見制度とは?
成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などで判断能力が十分でない人を法律的に支援する制度です。
本人が不利益を受けないように、家庭裁判所が選任した「成年後見人」が財産管理や法律行為を代行します。
法的根拠
- 根拠法:民法
- 所管:家庭裁判所
ポイント:成年後見制度は法律で明確に定められた制度であり、権利擁護の中心的役割を持ちます。
成年後見制度の種類
成年後見制度には、大きく分けて 法定後見制度 と 任意後見制度 があります。
1. 法定後見制度
家庭裁判所が、本人の判断能力の程度に応じて「後見・保佐・補助」のいずれかを決定します。
- 後見:判断能力が欠けている人 → 成年後見人がほぼすべての法律行為を代行
- 保佐:判断能力が著しく不十分な人 → 保佐人が重要な行為を同意・取消
- 補助:判断能力が不十分な人 → 補助人が特定の行為を支援
試験では「後見・保佐・補助の区分」がよく問われます!
2. 任意後見制度
本人が十分な判断能力を持っているときに、将来に備えて「任意後見契約」を結んでおく制度です。
→ 判断能力が低下したときに、契約で選んでおいた任意後見人が支援します。
成年後見制度の対象となる支援内容
- 財産管理(預金、年金、不動産など)
- 重要な契約(施設入所、介護サービス利用契約など)
- 身上監護(医療・介護に関する意思決定の支援)
特に「財産管理+身上監護」がセットで出題されやすい!
成年後見制度と日常生活自立支援事業の違い
両方とも「判断能力が不十分な人を支援する制度」ですが、根拠法や支援範囲が大きく異なります。
| 項目 | 成年後見制度 | 日常生活自立支援事業 |
|---|---|---|
| 根拠法 | 民法 | 社会福祉法 |
| 実施主体 | 家庭裁判所(後見人を選任) | 社会福祉協議会 |
| 対象者 | 契約内容を理解できない人も対象 | 契約内容を理解できるが判断能力が不十分な人 |
| 支援内容 | 財産管理・身上監護(法的代理) | 日常的な金銭管理・契約の援助 |
| 性質 | 法律に基づく強い代理権 | 任意契約に基づく支援 |
試験の出題ポイント:「契約内容を理解できる/できない」で対象者が分かれること!
試験対策ポイント
- 成年後見制度の根拠法=民法
- 種類=「後見・保佐・補助」と「任意後見」
- 成年後見制度は「契約内容を理解できない人」も対象
- 日常生活自立支援事業は「契約内容を理解できるが判断力が不十分な人」が対象
練習問題形式
問題1
成年後見制度の法的根拠はどの法律か?
- 障害者総合支援法
- 社会福祉法
- 民法
- 介護保険法
問題2
次のうち、成年後見制度の「保佐」に該当する人は誰か?
- 判断能力が欠けている人
- 判断能力が著しく不十分な人
- 判断能力が不十分だが契約内容を理解できる人
- 十分な判断能力がある人
問題3
成年後見制度と日常生活自立支援事業の違いについて正しいものはどれか?
- 成年後見制度は社会福祉協議会が実施する。
- 日常生活自立支援事業は契約内容を理解できない人も利用できる。
- 成年後見制度は民法に基づき、契約内容を理解できない人も対象となる。
- 両者は同じ制度である。
解答と解説
- 問題1:正解=3(民法)
成年後見制度は「民法」に基づく制度。 - 問題2:正解=2
保佐は「判断能力が著しく不十分な人」。最も重いのは後見。 - 問題3:正解=3
成年後見制度=民法、日常生活自立支援事業=社会福祉法。対象者の違いに注目。
まとめ
成年後見制度は、判断能力が低下した人を法律的に支援し、財産管理や身上監護を行う仕組みです。
介護福祉士試験では「種類(後見・保佐・補助)」「任意後見制度」「日常生活自立支援事業との違い」が狙われます。しっかり整理して覚えておきましょう。
試験勉強は覚えることが多くて大変ですが、「誰のための制度なのか」を意識すると理解しやすくなります。
成年後見制度は「契約内容を理解できない人を守る法律上の仕組み」、日常生活自立支援事業は「契約を理解できる人を地域で支える仕組み」と整理すればスッキリです。
一緒に合格を目指してがんばりましょうね( ˶˙ᵕ˙˶ )

