〜自立支援給付の基礎知識と出題ポイント〜
はじめに
介護福祉士試験では、障害福祉分野の制度に関する出題が毎年見られます。その中でも「自立支援給付」は必ず押さえておきたい重要ワードです。
この記事では、自立支援給付の仕組みや種類、サービスごとの説明、試験で狙われやすいポイントをまとめました。最後には練習問題形式で理解度をチェックできるので、ぜひ役立ててください( ˶˙ᵕ˙˶ )
自立支援給付とは?
自立支援給付とは、障害者総合支援法に基づき、障害のある人が地域で自立した生活を送れるように支援するための給付制度です。
利用者は原則1割の自己負担で利用でき、残りは国・自治体が公費で負担します。
大きく「介護給付」「訓練等給付」「自立支援医療」に分かれています。
自立支援給付の種類と内容
1. 介護給付
日常生活や社会参加のために直接的な介護を行うサービス。
利用者が在宅でも施設でも安心して暮らせるよう支援します。
- 居宅介護(ホームヘルプ)
自宅で入浴・排泄・食事などの日常生活の介助を行うサービス。 - 重度訪問介護
重度の肢体不自由や知的障害、精神障害がある人に対して、日常生活全般の介護や外出支援を長時間にわたり行うサービス。 - 同行援護
視覚障害がある人が安心して外出できるように、移動時の付き添いや必要な情報の提供(周囲の状況説明・代読など)を行うサービス。 - 行動援護
自閉症などで強い行動障害がある人に対し、危険回避や社会生活への参加をサポート。 - 短期入所(ショートステイ)
家族の介護負担軽減のため、施設に短期間入所して介護を受けるサービス。 - 施設入所支援
施設に入所して、夜間や休日に生活支援を受けるサービス。 - 生活介護
昼間の活動が中心。常時介護が必要な人に、入浴・排泄・食事などの介護や、創作活動・生産活動などの機会を提供する。
→ 「通所施設での支援」がイメージ。介護保険のデイサービスに似ているけど、障害者向け。 - 養護介護(現在は新規利用なし)
主に知的障害や身体障害のある人を対象に、施設で日常生活上の支援を行うサービス。
→ 平成24年の制度改正で原則廃止となり、新規は生活介護や施設入所支援へ移行。ただし、経過的に残っているケースがあるため試験対策としては重要。 - 重度障害者等包括支援
重度の障害が重複し、常に包括的な支援が必要な人に対し、24時間体制で総合的に支援するサービス。
→ 介護給付のサービスをパッケージ化したようなイメージで、重複障害者に対応しているのが特徴。
2. 訓練等給付
自立や社会参加に必要なスキルを身につけるための訓練や就労支援を行うサービス。
- 自立訓練(機能訓練・生活訓練)
・機能訓練:身体機能や生活能力を維持・向上するための訓練。
・生活訓練:食事・掃除・買い物など、日常生活を営むための能力を養う。 - 自立生活援助
施設やグループホームを退所・退居した人が一人暮らしを始めるときに、生活が安定するよう支援員が定期的に訪問・相談対応を行う。
→ 「地域生活への移行支援」と覚えると◎ - 就労移行支援
一般企業への就職を目指す人に、職業訓練や就労に必要な知識・能力を提供。 - 就労継続支援A型(雇用型)
事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の給与を得ながら働ける形態。 - 就労継続支援B型(非雇用型)
雇用契約は結ばず、作業に応じた工賃を受け取りながら就労を継続する形態。 - 就労定着支援
一般就労に移行した人が、職場に定着できるよう、就職後も定期的に相談・職場との連携を行う支援。
→ ポイントは「就職後のフォローアップ」。 - 共同生活援助(グループホーム)
障害のある人が共同で生活し、世話人や生活支援員が日常生活をサポート。
3. 自立支援医療
障害に関連した医療を低負担で受けられる制度。
自己負担は原則1割で、経済状況に応じて軽減措置もあります。
- 精神通院医療
精神疾患を持つ人が継続して通院治療を受けられるようにする制度。 - 更生医療(身体障害者対象)
障害を軽減し、日常生活や職業生活に適応できるようにする医療(例:人工関節置換術、視力矯正の手術など)。 - 育成医療(児童対象)
発達段階にある子どもが障害を軽減・除去するための医療(例:先天性心疾患の手術など)。
利用の流れ
- 市町村に申請
- サービス等利用計画の作成
- 支給決定(受給者証が交付)
- サービス開始
試験で狙われやすいポイント
- 自立支援給付は 介護給付・訓練等給付・自立支援医療 の3種類。
- 利用者負担は 原則1割。ただし低所得者には減免あり。
- サービス等利用計画が必要。
- グループホームは「共同生活援助」に位置づけられる。
- 医療に関しては 精神通院医療・更生医療・育成医療 の3種類。
練習問題
問題1
自立支援給付に含まれるものはどれか。
A. 短期入所
B. 老人保健施設入所
C. デイサービス(通所介護)
D. 介護保険施設サービス
問題2
就労継続支援B型の特徴はどれか。
A. 雇用契約を結び最低賃金が保証される
B. 雇用契約を結ばず工賃が支払われる
C. 医療機関で治療を受ける支援
D. 自宅で入浴介助を受ける支援
問題3
自立支援医療に含まれるものはどれか。
A. 精神通院医療
B. 居宅介護
C. 就労移行支援
D. 共同生活援助
問題4
利用者が自立支援給付を受けるために必要な計画はどれか。
A. ケアプラン
B. サービス等利用計画
C. 個別支援計画
D. ケアマネジャー指示書
解答と解説
- 問題1:正解=A(短期入所)
短期入所(ショートステイ)は「自立支援給付(介護給付)」に含まれる。
他の選択肢(老人保健施設入所・通所介護・介護保険施設サービス)は高齢者介護保険のサービス。
- 問題2:正解=B(雇用契約を結ばず工賃が支払われる)
就労継続支援B型は「非雇用型」で工賃制。
対してA型は「雇用契約あり・最低賃金保証」が特徴。
- 問題3:正解=A(精神通院医療)
自立支援医療には「精神通院医療・更生医療・育成医療」が含まれる。
居宅介護や就労移行支援は障害福祉サービスであり、医療には含まれない。
- 問題4:正解=B(サービス等利用計画)
障害福祉サービスを利用するには「サービス等利用計画」の作成が必須。
ケアプランは介護保険制度、個別支援計画は事業所が基づいて作成する計画。
まとめ
自立支援給付は「介護給付」「訓練等給付」「自立支援医療」の3本柱。
それぞれに具体的なサービスがあり、利用者の生活を多方面から支えています。
試験では「どのサービスがどの区分に含まれるか」が狙われやすいので、整理して覚えるのが合格への近道です.
介護福祉士試験の勉強は、用語や制度を丸暗記するだけでは大変ですが、サービスごとに「誰のための支援なのか?」を意識するとグッと理解しやすくなります。
今日の努力が未来の利用者さんの笑顔につながると思って、一緒に頑張りましょう( ˶˙ᵕ˙˶ )

